2024/07/05 16:00
シルク混針抜きシリーズはベタベタするこの季節におすすめです。
さて、今回はPucceleがとても大切にしている“日本製”についてお話していきます。
日本製ってなんとなく良いイメージがあるけど本当のところは何が良いの?という疑問にお答えしていきます。
まず日本製の定義からですが、現在の日本の法律では製造の最終工程を日本で行ったものをそのように定義します。
下着が一枚できるまでには多くの工程があり、例えば綿のショーツであれば大まかに
綿を育てる→収穫する→きれいにする→糸にする→生地にする→裁断する→縫製する→検品・仕上げをする
という流れがあります。それぞれの工程の間には仕上げや準備の加工が入り、何十もの工程を経て皆様のお手元に辿りつきます。
一般的には国内で縫製をしているものを日本製と指します。縫製の工程だけで日本製って呼ぶの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、その何十という工程のすべてを国内で一貫して行うのはなかなか難しいのが正直なところです。というのも日本は綿花を育てたり羊を育てるのに適した気候ではありません。養蚕は一部行われてますが衰退に向かいつつあり、希少価値も高いため非常に高価です。そのため素材や糸を生産・加工する工程ができる場所のほとんどが海外にあるのです。
海外の素材=粗悪なもの というわけでは一切ございません。例えば綿なら、アメリカや中国、インドやエジプトが有名な産地です。それは気候が綿花栽培に適している上、数百数千年の綿花栽培の歴史の中でノウハウが確立されているからで、非常に高品質な綿花を育てている農家さんもたくさんいます。適材適所というわけです。
Pucceleの日本製の商品も原料は海外のものを使用している場合が多く、縫製は全て国内で行っています。縫製だけでなく、紡績や染色・編立(糸を作り色を染めて生地にする)までの工程を国内で行っている商品も珍しくありません。日本各地に協力工場さんがあり、それぞれの得意分野に合わせてご依頼しています。
では、そんな日本製の商品の魅力って何でしょうか?縫っているのが日本というだけでなにがそんなに違うの?と。
やはり、最大の魅力は品質だと考えています。均一な縫い目や丁寧な仕上げは美しさや耐久性を生みます。特に下着は、肌に直接触れるものなので縫製箇所の乱れなどは着用感に直接影響しやすいです。
もちろん中国やベトナムにも優れた腕を持つ方はいますが、検品の目が厳しく、一定水準未満のものは認めないという傾向が強いのも日本製の特徴です。また、日本での繊維工業の歴史は東南アジア諸国より比較的古いためか職人気質の方も多く、ものづくりに対する真摯な姿勢が見られます。パターンや縫製仕様について、熟練の職人さんにご助言を頂くこともしばしば。やはりそのあたりは日本製ならではの強みと言えるんじゃないでしょうか。
また、日本製だからこそできる技術もあります。縫製の話からは外れますが、例えば楊柳シリーズは、日本の伝統織物である高島ちぢみを使用しています。高島ちぢみは滋賀県北西部に位置する非常に水が豊かな高島市で、江戸時代から伝わる歴史ある素材です。もともとは着物の下に着る下着の素材として重宝され、肌に触れることを考えられながら長い歴史を歩んできました。凹凸のある素材は通気性に優れ、高温多湿な日本のために考えられた素材なのです。もちろん今日でも高島市で生産されている生地です。
次に日本人の体型にフィットするということ。Pucceleの商品は全て国内企画で日本人の体型をめがけてお作りしております。日本人の体型をモデルにしたトルソーを使用し、日本の気候やファッションに合わせたデザインを心がけています。縫製工員さんも同様に、日本人に向けての生産に慣れた方々なので、日本人のためのものづくりに長けているのです。
そして生産背景を追いやすいということ。前述したとおり、下着ができるまでにはたくさんの工程が含まれます。商品によっては何か国も渡り歩くものも。しかし、その場所が増え、言語が増え、関わる人が多くなると生産背景の透明性を管理するのが非常に難しくなるのです。Pucceleでは商品に関わる全ての方が納得いただけるものづくりを目指しております。もちろんお客様だけでなく、生産に関わる方についても同様の考え方です。
対して、多くの工程を日本で行えるとその透明性を確認する工程がスムーズで、より正確性が高まるのです。
いかがでしたしょうか。日本製の商品に対するイメージに変化はありましたか?
日本のものづくりも衰退への道を進み続けています。日本の縫製工場、染色、紡績、編立、レースの染色・編立などの現場は縮小傾向にあるのです。実際、10年前と比較すると生産体制は大幅に変化しました。ほとんど変わったと言っても過言ではありません。安価な海外生産品の出現、ファストファッションの流行、人材不足など、多くの大きな理由が重なり、現状に至りました。
そんな中、近年になって日本製のものづくりは再評価されつつあるといいます。確かなクオリティと人権意識の高まり、サステナビリティへの関心などによるものでしょう。
Pucceleは、Made in japanを皆さんに自信をもっておすすめしたいと思っております。もし、これをお読みの方に、日本製の商品や優れた技術、雇用を守りたいと思っていただけたら嬉しいです。確かな技術とクオリティを未来に繋ぐために、Pucceleは今後も日本製の商品をお客様にお届けします。
現在、夏のセールで、普段少ししか取り扱いのない店舗にも、普段より多めに商品がある場合があります(※)。そしてもちろんお得にお買い求めいただけるチャンスです。是非、見て触って着て、日本製の、Pucceleのファンになってくれたらうれしいです。
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